断酒543日目です。

順調です。


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東京の福生という街に

住んでいたことがあります。


米軍横田基地の正門から

まっすぐ300メートルくらいのところに、


社会人になってから二つ目、

石油会社に転職した私は、

多摩営業所の社宅として

アパートを借りていたのです。



福生と言えば、


片岡義男の

『スローなブギにしてくれ』


村上龍の

『限りなく透明に近いブルー』


山田詠美の『風味絶佳』

などの小説や、


吉田秋生の漫画

『河よりも長くゆるやかに 』


そして何と言っても、大瀧詠一の名曲

『福生ストラット』


などの舞台になった場所です。



これ、最高の曲です。

私のベスト・オブ・ザ・ベストです。



(YouTube)

『福生ストラット』 by大瀧詠一


福生行きの切符買って (お守りに)

福が生まれる町

すぐに生まれる町

福生ストラット

Keep on strut.

(以下、延々繰り返し)



(ストラット(Strut)とは

 「胸を張って歩く」ですって。

 いいですねー。

 ずっとStreet(道)の訛りかと思ってました。笑)



そして彼らアーティスト自身が

そこに住んだり、暮らしていた、

子供の頃からの憧れの町でした。



近くには米軍ハウスという、

小説でもよく出てくる

平屋の家が建ち並ぶゾーンがあって、


家のすぐ裏の道は、

「赤線」と呼ばれる、

まだ若い自分には踏み入れる勇気の

出なかった世界がありましたし、


何軒も立ち並ぶクラブ

ライブハウスには毎夜、

当時でも奇抜な格好の若者たちや、

外人たちが集まっていました。



夜中にちょっと買い物に出たりすると

米軍基地の米兵たちがそこら中で騒いでいて

うるさいのなんのって。。


(そしていつも大麻の香りが…)



私のアパートにも

やけにごつい黒人が住んでいて、

駐車場の車のことなんかで

よく喧嘩してました。


(「ここは日本なんだから、

  日本語しゃべれよ。二◯ー!

  なんて、言ったような言わないような…)



福生。


刺激的でしたが、でも実は、

あまりいい思い出のない町でした。


(私の愛車だったMINIを

 全輪パンクさせたのは誰だ!)



仕事もつらい営業で、

奥多摩にある200以上の

工場や商店やガソリンスタンドなんかを

白いワゴン車で走り回って、


飛び込みの営業こそなく、

固定のお得意さん周りだったのですが、


折しも乱高下していた原油が値上げするたびに、

新聞記事の切り抜きを持って

毎週のように頭を下げて回っていました。


(あの憎たらしい工場長や、

 灯油屋のせこい店主!

 宝石じゃらじゃらの女社長め!)



しかも毎晩毎晩、接待ばかり。

(大嫌いなゴルフを覚えさせられたのも

 この頃でした)


夜中までスナックやパブやクラブ、

大の苦手なカラオケで、

威張りくさった社長や二代目の若旦那に

ゴマをすっては、毎晩朝帰りです。



すると当然、酔っ払うのですが、

通勤も営業車なので、

いつもは「代行」という、

自分の代わりに車を運転してくれる

業者に頼みます。

(もちろん会社の金で)




でも、一度だけ、

なぜそうしたのか覚えていないのですが、


ひどく泥酔して、

営業車を運転して、帰ったことがあります。



記憶はまったくなかった、

と言ったら嘘になります。


真夜中の流れるような光と、

スピードの感覚。


今、思い出しても手に汗がにじみます。



警察に捕まったらどうするんだ?

なんてものではありません。


もし、事故を起こしていたら、

もし、人を傷つけていたら、

どうなっていたんでしょう。



無事で何も起こさずによかった、

なんてことも言えません。


あの犯罪行為自体が、

自分にとっては汚れた記憶です。


今も消えることのない

後悔となってよみがえります。



だって私自身、

父を酔っ払い運転で亡くしているのに。


断酒426日目:酒酔い運転


(ああ、ここでも偉そうなことを言ってる)


今も恥ずかしくて、

誰かに申し訳なくて、涙が出そうです。



そんなことや、

いろいろなことがあって、

もう仕事も営業も、騒がしい街も、

嫌で嫌でしかたなくて、

「早く東京の本社に戻してくれ」

と依願しても通らず、

ついに私は、出社拒否に陥りました。



せっかくのコネで入れてもらった

最初で最後の一流企業だったのに。


結局この時も、

自分の足で蹴飛ばしてしまったのです。



憧れの街。福生。

でも君にはつらい思い出ばかりだ。




明日も断酒を続けます。